「二年ごしの実現となった」。5日行なわれた埼玉県杉戸町で行なわれた「古利根川流灯まつり」に招かれ挨拶に立った福島県富岡町の遠藤町長は、その思いを語った。
杉戸町と富岡町が友好都市提携を行ったのは、一昨年。その調印式では次年度の「富岡町の夜ノ森桜まつり」、杉戸町の「古利根川流灯まつり」に双方が参加し、友好を深めることが話し合われた。
しかし、桜まつりを前にしての、東日本大震災、そして福島原発の事故。富岡町民は今なお、避難生活を余儀なくされている。昨年の「古利根川流灯まつり」はその思いをくんで鎮魂と復興支援として特別態勢のまつりとなり、当然のことながら、富岡町長らの出席もかなわなかった。
今年「助け合い、励ましあうことが真の友好関係である」(杉戸町長)とその思いを伝えるために遠藤富岡町長を「古利根川流灯まつり」に招き、共に進む連帯と絆の気持ちを表した。
今年の「古利根川流灯まつり」は災害・事故を乗り越える姿勢を示すため形も元に戻し、七夕飾りで華を添えたほか
スカイツリーの100分の1モデルも登場した。
まつりは犠牲者に黙祷をささげて開始。
会場には姉妹都市のオーストラリア・バッセルトンの「絆」灯篭や富岡町からの「ありがとう」灯篭等も展示された。
川面には、宮代町など近隣市町の流灯も係留され、光が入れられた。
5日は、流灯と共に花火も打ち上げられ、大勢の人が川岸を埋めた。
なお「埼玉県には620名。内、杉戸町近隣には約130名の富岡町民が避難生活を送っている。改めて、受け入れを行なっていただいている関連市町および住民の皆様に心からお礼を申し上げます」と遠藤・富岡町長。