宮代町議会は12日、本会議を開き、一部住民から出されていた「合併についての住民意識調査を求める」請願を賛成4、反対9で不採択とした。執行側から出されていた「埼玉東部消防組合設立」など11議案と、アスベスト問題の解決を求める請願・意見書はいずれも可決・採択された。
平成24年第3回宮代町議会(6月)定例会は5月31日開会し、同日、執行側から11件の議案が上程・理由説明が行なわれ、6月5日~7日一般質問、6月8日請願審査を経て、今日12日上程議案の質疑討論採決を行なった。
執行側上程議案のうち注目されたのは、「平成25年4月1日から、加須市、久喜市、幸手市、宮代町、白岡町及び杉戸町の消防に関する事務を共同処理するため、埼玉東部消防組合を設立する」ことについて。
この消防広域化は埼玉県が県内を7ブロックに分けて、それぞれ広域化を進めるよう積極的に推進している。7ブロックのうち「所沢市、飯能市、狭山市、入間市、日高市」の第2ブロックと「加須市、久喜市、幸手市、宮代町、白岡町、杉戸町」の第7ブロックが来年4月の実質スタートに向けて準備段階となっている。
宮代町などが参加する第7ブロックは先に基本調印が行なわれ、各市町で今6月議会に上程して議会の承認を得る動きとなっている。こうした中で、宮代町議会が最初の採決を12日迎え、反対2の賛成多数で可決した。
町民からの請願で注目されたのは「合併についての住民意識調査を求める」請願。
「宮代町の将来展望は(杉戸町との)合併を基本に」という一部住民が、「意識調査を行なうことによって、宮代町の現在置かれている状況を住民が認識すると共に、合併への機運を醸成していこう」との考え方から「意識調査」の実施を求めて請願を行なったもの。
議場の論議は高まりを見せたが「その目的性があいまい」「近隣自治体に全くその気配がない中で何故」「宮代町は第4次総合計画をスタートさせ、持続可能な新しいまちづくりを目指して踏み出したところ」「無用な混乱を引き起こす可能性のある事柄は回避すべき」など異論が多く出され、採決の結果、賛成4の少数で不採択となった。
採決結果は次のとおり(カッコ内は反対者数。議長をのぞく13議員が採決)
【執行側上程議案】
●議案第28号 専決処分(地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律等が平成24年3月31日に公布されたことに伴い、緊急に宮代町税条例を改正する必要が生じたことから、同日に宮代町税条例の一部を改正する条例を専決処分した)の承認を求める(2)
●議案第29号 専決処分(同上に伴い、緊急に宮代町都市計画税条例を改正する必要が生じたことから、同日に宮代町都市計画税条例の一部を改正する条例を専決処分した)の承認を求める(2)
●議案第30号 専決処分(同上に伴い、緊急に宮代町国民健康保険税条例を改正する必要が生じたことから、同日に宮代町国民健康保険税条例の一部を改正する条例を専決処分した)の承認を求める(0)
●議案第31号 住民基本台帳法の一部改正等に伴う、宮代町印鑑条例等の一部を改正する条例(0)
●議案第32号 図書館法の一部改正に伴う、宮代町図書館設置及び管理条例の一部を改正する条例(0)
●議案第33号 平成25年4月1日から、加須市、久喜市、幸手市、宮代町、白岡町及び杉戸町の消防に関する事務を共同処理するため、埼玉東部消防組合を設立することについて(2)
●議案第34号 住民基本台帳法の一部改正に伴う、広域利根斎場組合の規約変更について(0)
●議案第35号 住民基本台帳法の一部改正に伴う、埼玉県後期高齢者医療広域連合規約の変更について(0)
●議案第36号 宮代町字姫宮336番5地先の町道路線の認定について(0)
●議案第37号 宮代町字宮東294番1地先の町道路線の廃止および売却について(0)
●議案第38号 緊急雇用創出事業を始めとした補助事業の採択、実施等に伴い、平成24年度宮代町一般会計予算に2,729万8,000円を追加し、総額を90億7,479万8,000円とする平成24年度宮代町一般会計補正予算(第1号)(0)
【請願】
●合併についての住民意識調査を求める(9 不採択)
●アスベスト問題の早期解決を求める(0)
【意見書】
●アスベスト問題の早期解決を求める(0)